一括表示

タイトル印刷について
記事No: 16075
投稿日: 2005/06/04(Sat) 07:36
投稿者

 プリンターについては興味深く読ましてもらっています。まだ不安があり、PM770cとPM2000cで写真は外部依頼の状況です。今年からあまりにも綺麗だったので、フォトコンテストと言う雑誌を購入しています。見るたびに疑問に思うのですが雑誌の作品はどのようにして印刷されているのでしょうか。素人の常識として製版で行うと言うことと、インクは顔料インク使用程度しかわかりません。製版も言葉だけで実際見たこともありません。
 最近の顔料使用のプリンターで雑誌の写真程度に出来るものでしょうか?物を聞くのは一時の恥ということで質問させていただきます。


タイトルRe: 印刷について
記事No: 16078
投稿日: 2005/06/04(Sat) 10:45
投稿者

まず、一般的なことですが。
印刷は通常は色分解(CMYK変換)されて4色のインクで刷られます。
CMYK変換はPhotoshopでもできます。Photoshopの変換は、相対的や知覚的などの手法に基づいて双方の色域のカラースペース内にマッチングさせるだけです。
CMYKカラースペースはRGBカラースペースに比べて狭いので、多くの場合は沈んだ冴えない色になります。(Photoshopをお持ちなら試してみてください)
印刷所のCMYK変換は、冴えない色を鮮やかに補正しています。狭い色域でも、適切に補正することで人の目には鮮やかに見えるようになります。
印刷で見栄えが良いCMYKデータは、Photoshopの変換とその後の補正でも作れますが、簡単ではありません。多くの場合専用の変換ソフトが使用されます。
誤解を恐れずに言えば、Photoshopの変換の方が、正確な変換です。印刷用のCMYK変換ソフトは、色を強引に補正(色を変える)することで見栄えをよくします。

また印刷には網点があります。虫眼鏡で見ると粒子の並びが確認できると思います。(最近は盲点が出ない印刷方法もありますが。)
原理的には、インクジェットや銀塩プリントの方が解像度の高いプリントができるはずですが、網点印刷と適切なシャープネスを組み合わされると、より解像感が高く力強く感じることがあります。

さて、ご質問の
> 最近の顔料使用のプリンターで雑誌の写真程度に出来るものでしょうか?
ですが、可能です。

印刷と同じ色が望みなら、
・CMYK変換をして、適せつに色補正する。
・印刷シュミレーション用の紙(ピクトリコやエプソンにあります)を使う。
・カラーマネジメントを適用して、データ通り印刷する。

網点を再現するなら、
RIPと言われる機器あるいはソフトウエアをプリンタとの間に介して印刷すればインクジェットプリンタでも網点が再現できます。

このようにして、インクジェットプリンタで印刷の校正刷りが行われることも多いです。

ところで、多くの場合インクジェットプリンタの方が、表現できる色域は広く、解像度の高い印刷ができます。
CMYK変換や網点の再現は、インクジェットプリンタの表現域をむしろ狭めるやり方です。
インクジェットプリンタは、原理的には、雑誌の仕上がり以上のプリントができます。
PM2000cクラスでも、印刷で表現できる色域は超えていると思います。
全てはレタッチの腕しだいです。

印刷用のCMYK変換(and補正)データとはどんな物かというと、たとえばこんなのがあります。
 ColorGenius DC2:WEB体験サイト
 http://cgdc.screen-mt.com/
このサイトで変換されたデータは、ちょっとトーンカーブをいじる位で見違えるようになります。
理屈から言えばPhotoshopだけでも、この変換結果以上の物が作れるはずですが、私にはなかなか難しいです。
これが、印刷業界のノウハウということですね。


タイトルRe: 印刷について
記事No: 16091
投稿日: 2005/06/05(Sun) 14:47
投稿者雅巳
URLhttp://www013.upp.so-net.ne.jp/kmasa/

--> 大二郎 さん

>  プリンターについては興味深く読ましてもらっています。まだ不安があり、PM770cとPM2000cで写真は外部依頼の状況です。今年からあまりにも綺麗だったので、フォトコンテストと言う雑誌を購入しています。見るたびに疑問に思うのですが雑誌の作品はどのようにして印刷されているのでしょうか。素人の常識として製版で行うと言うことと、インクは顔料インク使用程度しかわかりません。製版も言葉だけで実際見たこともありません。
>  最近の顔料使用のプリンターで雑誌の写真程度に出来るものでしょうか?物を聞くのは一時の恥ということで質問させていただきます。

印刷ですが、写真原稿(フィルムあるいはプリント)を高精度スキャナによって、YMC(イエロー、マゼンタ、シアン)に色分解します。YMCが重なった部分は理論的には、ブラックになリますが、インクの化学反応により完全な黒になりません。そこで、YMCが重なった部分を演算し、その部分を除去(UCR:アンダーカラーリダクション、下色除去)し、そこにブラックを印刷します。 また、YMCKでの階調再現ですが、一般的には、網点の面積率で再現します。網点の形状は、大きく分けて、スクエアドットスクリーンとチェーンドットスクリーンがあります。カメラ雑誌によって、前者である場合と後者である場合があり、後者は、前者に比べ、ノイジーな仕上がりになる反面、階調再現性がよくなりますが、ぼくの好みは前者です。フォトコンテストとアサヒカメラに掲載されているマミヤの広告写真などで見比べると、その差がわかります。
 
 さて、最新のインクジェットプリンタでは印刷よりもレベルは上です。画質がいいか悪いかを人間が判断する場合、光沢があるかないかが重要な判断材料になります。人間は、形→光沢→形→色→階調→解像性の順で画像を評価します。(大日本印刷の学会発表より)。 印刷は光沢があるインクジェットプリンタに負けてしまいます。なお、インクジェットプリンタの人間に対する画質は、顔料インクよりも染料インクのほうが優れています。 最近のインクジェットプリンタは、ラボで使われている富士のフロンティアと同等あるいは、それ以上の画質があります。 富士のフロンティアなどの場合、上下左右6mm程度がけられてしまいますので、あらかじめけられる部分を余分に白紙状態で画像データに追加する必要がありますが、インクジェットプリンタでは、縁なしにしなければ、けられませんし、縁なしでも、けられる部分は少ないです。 


タイトル光沢かあ
記事No: 16100
投稿日: 2005/06/06(Mon) 10:53
投稿者

--> 雅巳 さん

> 人間は、形→光沢→形→色→階調→解像性の順で画像を評価します。(大日本印刷の学会発表より)。
これは興味深いですね。
マット紙や和紙に印刷して、RPプリントなどと違った表現ができないか、実は私もその方面を研究しています。
もともと、私がマット印刷に興味を持ったのは、顔料インクのプリンタでは、どうあがいたところで、RPクリスタルや染料インクの光沢にはかなわないことがわかったからです。
顔料で勝負しようとしたら、同じ土俵(光沢命)では、かなわない。

私はPM4000PXを使用しています。色や階調は確かにいいと思いますし、巷でも高い評価がされています。
しかし、これはどちらかと言えばマニアックな見方をしての評価かもしれませんね。
階調や色を神経質に気にするのは、写真家だけで、一般大衆はたいして気にしていないのが現実かもしれませんね。


タイトルRe: 印刷について
記事No: 16108
投稿日: 2005/06/06(Mon) 16:21
投稿者素人好み

--> 雅巳 さん

> 印刷ですが、写真原稿(フィルムあるいはプリント)を高精度スキャナによって、YMC(イエロー、マゼンタ、シアン)に色分解します。YMCが重なった部分は理論的には、ブラックになリますが、インクの化学反応により完全な黒になりません。

 本題でない部分でのレスですが… (^_^ゞ
 
 CMYによる減色法ですが、一般にこの3つが重なったところはブラックになると説明されています。理論上は暗い無彩色になることが分かっていますが、完全な黒にはなりません。しかしこれは化学反応によるものではありません。

 Cはシアン、Mはマゼンタ、Yはイエローを反射する成分なのですが、これらを混合したところでCはシアンを反射し、Mはマゼンタを反射し、Yはイエローを反射することに違いはありません。つまり混合してもそれぞれの成分は自分の担当する波長の光を反射するんです。従ってすべての光をちょっとずつ反射するために、黒ではなくダークグレーとなります。暗黒はCMYでは理論上再現できないんです。

 従って、印刷物に於いてすべての色を再現するためには、CMYではなく黒インクを含めたCMYK(Kは黒の略)がどうしても必要となります。これは決して化学反応で黒が出ていないわけではありません。

 商業印刷や顔料プリンタを中心とした話題となっていますので、顔料インクについて説明致しました。透過光であることを利用して色を再現する染料インクではやや事情が異なる部分があります。

 雅巳さんのご説明の一部補足という形で発言致しました。決して揚げ足取りではありませんので、お気を悪くされないでください。


タイトル黒の表現つことで。
記事No: 16114
投稿日: 2005/06/06(Mon) 18:05
投稿者ぴーたんまん

両アートの四六110kg程度の厚さなんですが、C100%M100%Y100%K100%だと裏写りしそうなので、C40%M30%Y30%K100%あたりでマシな黒ベタが出るかな〜と言う実感です。

後、光沢なんですけど、インキを大量に盛ると紙の光沢は見えないですね。当然インキが付いてないとこは紙の光沢ですが。


タイトルRe: 印刷について
記事No: 16121
投稿日: 2005/06/06(Mon) 21:51
投稿者M-KEY@ニコ爺

--> 素人好み さん

>  従って、印刷物に於いてすべての色を再現するためには、CMYではなく黒インクを含めたCMYK(Kは黒の略)がどうしても必要となります。

私も便乗で質問です。(あげ足取りみたいになっちゃいますけど)
実は、ずーとCMYKのKは黒(KURO)の略だと思ってましたが、
英語圏などでは、どう表記しているんでしょうか?
ブラックのBだとブルーを混同しちゃうし、やっぱりKなのか?
日本では墨版ともいうからKUROのKじゃなくてBLACKのK?
誰か詳しい人、お願いします。
(これってトリビア級のネタだけど、一般的じゃないですね)


タイトルRe: 印刷について
記事No: 16122
投稿日: 2005/06/06(Mon) 22:12
投稿者素人好み

--> M-KEY@ニコ爺 さん

> 日本では墨版ともいうからKUROのKじゃなくてBLACKのK?
> 誰か詳しい人、お願いします。

今ちょっと検索してみたけど、CMYKのKを黒(Kuro)と説明しているサイトとブラック(blacK)と説明しているサイトを見つけました。CMYKで海外の印刷関連のサイトも引っかかるので、きっと英語でもそうなのでしょう。

本来、blacKの略なんだろうけど、これが日本に入ってきたときにKuroになっちゃった可能性がありそうですね。覚えるときにはKuroのKと覚えた方が分かりやすいので、ちゃんと調べずに記憶だけで書いちゃいました。申し訳ない... m(_ _)m


タイトルRe: 印刷について
記事No: 16151
投稿日: 2005/06/08(Wed) 00:09
投稿者M-KEY@ニコ爺

--> 素人好み さん

> 本来、blacKの略なんだろうけど、これが日本に入ってきたときにKuroになっちゃった可能性がありそうですね。

ブラック(BK)のKという理解でよさそうですね。
スッキリしました。


タイトルRe: 印刷について
記事No: 16126
投稿日: 2005/06/06(Mon) 22:39
投稿者雅巳
URLhttp://www013.upp.so-net.ne.jp/kmasa/

--> 素人好み さん

いろいろと教えてくれてありがとうございました。

ひさしぶりに印刷工学便覧で復習したら、YMCの重ね印刷によるトラッピングエラーによって、それぞれのインクが十分にのらないことが発生するので、YMCの重ね部分を除去し、ここに墨版を印刷すると、インクの絶対量も減らすことができると書いてありました。UCRは、この目的もあるでしょう。


タイトルRe: 印刷について
記事No: 16133
投稿日: 2005/06/07(Tue) 09:40
投稿者

betuzanさん 始め皆様大変有難うございました。
 商業用印刷の仕組み、現在のプリンターの位置付けなど理解できました。それにしても色と言うものについてその神秘性は計り知れません。1,2日本を読んでも理解できるものではありません。色彩についての知識を深めるため努力します。有難うございました。

--> 雅巳 さん

> いろいろと教えてくれてありがとうございました。
>
> ひさしぶりに印刷工学便覧で復習したら、YMCの重ね印刷によるトラッピングエラーによって、それぞれのインクが十分にのらないことが発生するので、YMCの重ね部分を除去し、ここに墨版を印刷すると、インクの絶対量も減らすことができると書いてありました。UCRは、この目的もあるでしょう。


タイトルRe: 印刷について
記事No: 16244
投稿日: 2005/06/12(Sun) 08:51
投稿者雅巳
URLhttp://www013.upp.so-net.ne.jp/kmasa/

--> 大二郎 さん

http://www.jagat.or.jp/pc/story_memo_view_pc.asp?StoryID=8984

この方はベテランですので、ここに遊びに行ってみてください。

 ぼくがもっている参考書で、カラーアート・テクニック(グラフィック社 3500円 1979年 守屋行彬著)がありますが、もう売っていないようです。中古本屋さんにあるかな。基本的なことは今も昔も同じですから、参考になるんですが、手に入らない可能性大です。