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■EOS-1D MarkII ファーストインプレ

〜1Dはどこまで進化したのか〜


思えばD30オーナーだった管理人がEOS-1Dを入手したのが2001年12月22日。初めて手にした"1系"のポテンシャルに驚愕したものである。"撮りたい瞬間をストレス無く切り取るこのとのできるカメラ"を至上命題として誕生したEOS-1Dはそのシャッターレスポンスの良さ、秒間8コマの連写、暗所でも迷わないAF、追従性の高いAIサーボ、そして手にしたものにしか分からない高い質感、などなどオーナーの期待に充分応えてくれるカメラであった。

勿論どんなものにも弱点はある。

例えば、管理人は年に数回であるが20人〜程度の集合写真を頼まれることがある。被写体は親族であったり、子供がらみのものであったり。しかし20人を超える集合写真でしかもA4サイズなんかにプリントするには400万画素はつらい。人は集合写真を見るとき必ず自分の姿(顔)を探す。そのとき例えば髪の毛や眼鏡のフレームが解像していないと違和感を覚えると思うからだ。本当を言えば、その意味で集合写真で必要な画素数は2000万画素オーバーで、これは業務用のプロ機ということになるのかもしれない。しかし、400万画素→800万画素の2倍アップは素直に嬉しい。ディスプレイ上のピクセル等倍画像では分かりにくいが、MarkIIの画像をA4でプリントしてみればその効果は明らかであろう。しかもその連写性能は全くスポイルされていない、というか向上しているのである!

また暗部に発生する"横筋ノイズ"であるが、これはここでも紹介しているように2回にわたるファームアップによりかなりの改善を見た。管理人が一番気になっているのは"赤飽和"である。 RAWで撮影して後処理に工夫すれば緩和されるのであるが、JPEGで撮ってそのまま画像ファイルを相手に差し上げる場合もある。 そんな時"1Dの赤"になっちゃってると、かなりガックリくるのである。この点はこのあと検証してみたい。

まずはいつものように見た目レポートである。

左が1D、右がMarkIIである。一瞬まったくボディ形状に見えるがあるサイトにもあったように確かに別の金型である。MarkIIの方がペンタ部(canonのロゴの上あたり)がほっそりしている。その他にも微妙に違う部分があるかもしれない。

ボディの質感やシャッターレスポンスなどメカニカルな部分に関しては当たり前ですが1Dと同等。D30使用時に1Dを追加購入したときの感動は無い。ハイスピードで連写しても秒間8コマ/秒(1D)と秒間8.5コマ/秒(MarkII)の違いは分かりません(笑)その意味ではMarkIIを購入した1Dオーナーは不幸かも?


背面にも消去ボタンとWBボタンとの間に「画像サイズ選択ボタン」が追加された位で両者の違いはほとんど見られない。 しかし見た目は変わらないが液晶モニターは2型と従来と大きさは変わらないものの、画素数は約12万画素から約23万画素に解像度が向上。それは10倍の拡大表示の際に大きな威力を発揮する。


通常の表示モード。画素数が向上しているのでこのモードでは充分綺麗である 10倍拡大画像。拡大時のレスポンスもまずまず。だが本気でシビアなピントチェックに利用するには画像のクオリティーがまだ追いついていない。このサイズでは仕方の無いことかもしれない。だが拡大できないのと比べると100倍ましである。


JPEGの画質はMENUで画像サイズ毎に細かく指定可能である。デフォルトでは"8"に設定してある 画質がどの程度変化するのか、この画像で試してみた。下でトリミング画像を示してあります。





画質10(最高画質)、元画像のファイルサイズ3.48MB

画質8、元画像のファイルサイズ1.71MB

画質6、元画像のファイルサイズ1.49MB

画質4、元画像のファイルサイズ746KB

画質2、元画像のファイルサイズ476KB


JPEGでそのまま使うなら画質10から画質8。RAWと組み合わせてJPEGは確認用やWEB用に使うのなら画質4あたりでOKだろう。いち早くメールで情報を提供してくださったBIGSNOWさんによるとMarkIIでは4GCF(MD?)を5枚撮影して電池マーク1目盛りが欠けたそうである。1Dは1枚目で1目盛りが欠けるので恐ろしくバッテリーの持ちが良くなっている様である。画素数がアップしたにもかかわらずJPEG画質と画像サイズの適切な選択で長期間の撮影旅行でもメディアやバッテリーの残りを気にするシチュエーションが少なくなりそうである。




さて、肝心要の"赤飽和"である。論より証拠、次の画像をご覧いただきたい。

EOS-1D画像(クリックでオリジナル画像) EOS-1D MarkII画像(クリックでオリジナル画像)



レンズはEF85mmF1.2Lを使用、F4程度に絞って撮影してある。WBは両機種ともAUTO、パラメーターは1Dがマトリクス1、MarkIIはすべてデフォルトである。解像度云々以前に赤の表現が明らかに改善されている。PHOTOSHOPで確認すれば、1Dの方はフェラーリのボディ側面は(R,G,B)=(200〜256,ほぼ0,ほぼ0)、いわゆる赤の純色[→フェラーリのボディが仮に赤の純色であったとしてもさまざまな光源からの光が当たり、周囲の写りこみもある。どう考えても赤の純色になるのは不自然である]になってしまっているのに対してMarkIIの赤には純色は見られず、比較的自然である。




かといって、1Dの赤がいつでもダメダメという訳ではない。例えば同じフェラーリの赤でも光が廻っていなければ下の画像のようにおとなしい赤になる。これが実際の見た目どおりの描写。色、というか写りなんて光次第でどうにでも変わるのに、そこんとこ無視して"色がおかしい!"なんてのは的外れであろう。

話が脱線したが、このようなシチュエーションでは1Dでも全く問題は無い。しかしMarkIIは"赤飽和"に別段気を配ることなく撮影に専念できるということは確かである。
EOS-1D画像(クリックでオリジナル画像) EOS-1D MarkII画像(クリックでオリジナル画像)





次回はEOS-1D MarkII インプレ第2弾として、懸案のEF70-200mm F2.8L IS USM対EF85mmF1.2L USM+EF135mmF2L USM+EF200mmF1.8L USMをお届けしたい。



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